世の中には、似ているけど名前が違うモノって結構ありますよね。
なんとなくやニュアンスで使い分けていることもあると思いますが、間違った使い方をすると恥ずかしい思いをすることも。
今回は似ているけど、違いはなんなの?と思うものをまとめました。
この機会に違いをぜひ覚えておきましょう!
目次
似ているけど、違うモノ
改めて聞かれるとすぐには思いつかないと思いますが、実際に質問を受けると答えられないという場面を経験したことはあると思います。
そんな身近にある似ているけど違うモノを確認していきましょう!
リンス・トリートメント・コンディショナー
どれもシャンプーの後にするのもですが、明確な違いを知って使っている人は意外と少ないかも?
リンスとコンディショナーは、一般的には主に髪の表面をなめらかにするモノです。
なめらかにすることで、キューティクルの傷みを防ぎ髪のパサつきなどを抑えます。
トリートメントは、髪の内部に成分を浸透させ、状態を整える働きがあります。
ただし、最近ではトリートメントのように髪の内部に浸透し、傷みを補修する働きを併せ持つリンスやコンディショナーも販売されています。
販売メーカー間で明確な定義の統一がされていませんので、商品を選ぶときは製品の表示や特徴をよく確かめてから選ぶようにしましょう。
ソーセージ・ウィンナー
ソーセージは、豚や鶏などのひき肉に調味などをして、腸などのケーシングに詰めたものの総称を言います。
ウインナーは、正式名称がウインナーソーセージで、ソーセージの内の一種であり、羊の腸や直径20mm未満のケーシングに詰めて、加熱したものです。
ソーセージには他にもフランクフルトソーセージやボロニアソーセージなどいろいろな種類があります。
アシカ・アザラシ・オットセイ
アシカとアザラシは、見た目で判断できる大きな違いがあります。
アシカには、耳介(耳たぶ)がありますが、アザラシには耳介はありません。耳の穴が開いているだけです。
また、アシカは4本の脚(ヒレ)で体を支え、よちよちと歩けますが、アザラシは体を持ち上げることができず、はうように進みます。
さらに、アシカは前のヒレに爪がないのに対して、アザラシのヒレには鋭い爪があります。
水中を泳ぐ様子を観察できれば、より違いがはっきりします。
アシカは、前ヒレを羽のように広げて泳ぎますが、アザラシは水かきのついた後ヒレを左右にふって泳ぎ、前ヒレは体にぴったりつけてほとんど使いません。
これに対してアシカとオットセイの区別は難しいです。
どちらにも耳介(耳たぶ)がありますが、オットセイのほうがやや大きく目立ちます。
体毛を比べると、アシカが剛毛であるのに対して、オットセイのほうが小柄で体温調節がしにくいためか、ふさふさした毛でおおわれています。
また、前ヒレを比べると、アシカよりオットセイのほうがやや長いこともポイントです。
クッキー、ビスケット
日本では、ビスケットとクッキー両方の名前が使われていますが、実はこれは同じ意味。
ただ、お菓子業界では糖分や油分が多めの手作り風のものを、クッキーと呼んでもよいという決まりがあり、区別して使われることもあります。
イギリスではビスケット、アメリカではクッキーと呼ばれています。
アメリカでビスケットというと、やわらかい菓子パンのことを呼びますが、国によってビスケットとクッキーの言葉の使い分けはあまりはっきりしていないようです。
ベランダ、バルコニー
ベランダとは一般的には2階以上にあり、住戸から外に張り出していてある程度の雨風をしのげるひさしや屋根のあるスペースを指します。
形状、広さにもよりますが、雨の日でもそこで濡れずに過ごせますし、洗濯物も干すことができます
バルコニーは、一見ベランダと同様のスペースで、こちらも建物本体から外側にせり出して設置されていますが、大きく異なるのはひさしや屋根がないことです。
警察庁、警視庁・検察庁
警察庁とは、警察行政を担当する行政機関であり、内閣府の外局として内閣総理大臣の下におかれる国家公安委員会の特別の機関。
「警察」と名前はついていますが、現場で捜査をするのではなく、いわば各都道府県の警察を管理し、警察という組織そのものの運営をしている機関なのです。
警視庁とは、東京都を管轄する警察のこと。
各都道府県には、それぞれの県内にある所轄所を統括する警察本部があります。
たとえば大阪府なら「大阪府警察本部(大阪府警)」、神奈川県なら「神奈川県警察本部(神奈川県警)」ですが、その東京版が「警視庁」です。
東京都だけは「東京都警察本部」とは言わず、「警視庁」と呼ばれます。
検察庁は、警察官ではなく、検察官を統括する、法務省の機関です。
3つの組織は、トップの名称もことなります。
警察庁のトップは警察庁長官、警視庁のトップは警視総監、検察庁のトップは検事総長となります。
ミルクティー・ロイヤルミルクティ・チャイ
ロイヤルミルクティーとミルクティーの違いはその作り方です。
ミルクティーはまずやや濃いめに紅茶を作ってから牛乳を加えます。
対してロイヤルミルクティーはお湯と牛乳で茶葉を煮出して作ります。
また両方とも和製英語のため、海外では通じません。
ミルクティは「tea with milk」、ロイヤルミルクティーは「stewed tea」
チャイ
インド発祥の飲み物「チャイ」は、お湯と牛乳で茶葉を煮出して作るミルクティーです。
ロイヤルミルクティーとの違いは、茶葉を煮出す際に沸騰しても火を止めないことと、スパイスを加えることです。
かつて、インドがイギリスの植民地だった頃に紅茶を飲む習慣がインドに伝わりました。
しかしインドで出回っていた茶葉は質があまり良くなく、しっかりと煮込むことで茶葉の風味を出したのが始まりといわれています。
また、カルダモンやシナモンなどのスパイスを加えることによって、独特な風味のミルクティーに仕上がります。
カフェラテ、カフェオレ
カフェオレは、ドリップコーヒーにミルクを加えたもので、語源はフランス語の「café au lait(カフェ・オ・レ)」です。
カフェはコーヒー、レがミルクを指します。
一般的に、ドリップコーヒーは浅煎りの豆を使うため苦みの少ない味わいです。
ドリップコーヒーとミルクの比率は1:1とされています。
カフェラテは、エスプレッソにミルクを加えたもので、語源はイタリア語をもとにする造語の「Caffè Latte(カフェ・ラッテ)」です。
ラッテがミルクを指しています。
一般的に、エスプレッソは深煎りのコーヒー豆を使うため苦みが多い味わいです。
エスプレッソとミルクの比率は1:4とされています。
卵、玉子
卵は孵化して育つ生き物のたまごを指します。
鳥だけでなく、魚や虫のたまごも一文字の「卵」と書きます。
一方、玉子は食用のものを指し、鶏のたまごを表すのが一般的です。
更に食材の鶏卵に限れば、生の状態のものを一文字の「卵」、調理されたものを二文字の「玉子」とするのが一般的です。
例えば加熱前のものは「生卵」「卵かけご飯」、加熱されたものは「玉子焼き」「玉子丼」といった具合に、分けられることが多いです。
中華料理、中国料理
中国料理は、原則的に中国の料理をそのまま提供しているお店をさします。
中華料理に比べて値段も高くなる傾向にあります。ただし、中国では四川や広東などの地域ごとに料理を分類しているのが特徴です。
中華料理は、中国伝来の料理を日本人向けにアレンジしたり、発想だけをベースにして創作、進化した料理を提供するお店です。
焼き餃子や天津飯、ラーメンなどは日本発祥の食べ物だとされ、これらは中華料理と呼ばれています
ただし厳密な区別をしていわけではないので、一般的には上記のように周知されています。
おかゆ、おじや、雑炊
雑炊とおじやとおかゆはどれも水分が多いごはん料理です。それぞれの共通点と違いについてみていきましょう。
雑炊とおじやはすでに炊いてあるごはんを、出汁や具と一緒に煮込んで作ります。
雑炊は、水洗いしたごはんを使うのに対し、おじやはそのまま使用します。
そのため、雑炊はサラッとした仕上がりになります。
おじやはごはんの粘りが残って、とろりと仕上がります。
おかゆは生の米を通常より多い水分でやわらかく炊き上げる料理です。
あまり味付けはしないか、やさしい味付けをすることが多いのが特徴です。
寒天、ゼラチン
ゼラチンの主成分は、動物の皮、腱、骨などを構成するコラーゲンという動物性のたんぱく質です。
ゼラチンは栄養があり、柔らかくて口溶けもよいので、介護食にも積極的に用いられています。
一方、寒天はテングサなどの紅藻類海藻を煮て作ったところてんをさらに凍結後、脱水乾燥させたもので、主成分は炭水化物です。
寒天と比べて口どけがよいゼラチンは、弾力性と粘性が強く、やわらかい食感が特徴。
チャーハン、ピラフ、焼き飯
チャーハンと焼き飯の違いは、主に「卵の扱い方」です。チャーハンでは卵とご飯を先に炒めてから他の具材を加えるのに対し、焼き飯はご飯を炒めてから卵や他の具材を加えて作ります。
チャーハンは漢字で「炒飯」と書くことから、炒めながら作る料理で、一方焼き飯は「焼く」という文字が入るように、焼くようにして作る料理という意味を持ちます。
しかし、日本においてはその区別は曖昧なことも多く、作り手やお店次第で呼び名が変わることもあります。
ピラフとチャーハンの違い
ピラフとチャーハンは、「使用するお米の状態」に大きな違いがあります。ピラフは生米を使用するのに対し、チャーハンは炊いたご飯を炒めて作ります。
ピラフは、生米が味の付いたスープを吸いながらご飯になるので、粒が柔らかく仕上がります。調理工程では、最初は生米をバターで炒め、仕上げには炊いて作ります。
一方チャーハンは、油で炒めながら塩やこしょう、しょうゆなどの調味料で味を付け、最初から仕上げまで炒めて作ります。チャーハンはピラフに比べて、粒がパラパラとした口当たりに仕上がります。
お汁粉、ぜんざい
水分の多いこしあんや粒あんなどで作った「小豆汁」に餅や白玉団子などを入れた料理を「汁粉」と呼びます。
「おしるこ」は江戸時代頃からあったようです。
当初は甘いものではなく、塩味で調味されていて、お酒のつまみとして出されていたそうで現在のように甘い料理ではなかったようですね。
主に小豆を砂糖で甘く煮て、餅や白玉団子、栗の甘露煮などを入れた料理です。
基本的に、小豆の粒がないものはぜんざいとは言わないようです。
つまり、あんこを水で溶いて汁を作るのか、水に小豆と砂糖を入れて煮て汁を作るのか、という区別の仕方が基本になっているのです。
作り方や歴史についてお話ししましたが地域によってぜんざいとおしるこの呼び方は違うようです。
関東では、小豆あんの汁物全般をおしること呼びます。
その中でも粒あんのおしるこを田舎汁粉、こしあんのおしるこを御前汁粉(ごぜんじるこ)と区別します。
お餅や白玉などの上に汁気のない餡を添えたものをぜんざいと呼びます。
関西では、こしあんを水と砂糖でのばして煮詰めたものをおしること呼び、そのおしるこを粒あんにかえたものをぜんざいと呼びます。
関東でのぜんざいを関西ではこれを亀山や金時などと呼ぶそうです。
つまり、つぶあんをぜんざいと呼び、こしあんをおしること呼びます。
また、九州の一部の地域では餅が入っているものをおしるこ、白子団子が入っているものはぜんざいと呼び、その逆も然りです。
こうしてみると似たようなお菓子ではありますが少しづつ変わっていて旅行に行った際には各地のぜんざいやおしるこを食べ比べてみるのも面白そうですね。
もみじ、かえで
植物学上では楓と紅葉は同じ植物ですが、日本では一般的に葉の大きさや色などでそれぞれを呼び分けています。
比較的大きな葉を持ち、葉の切れ込みが浅いものは「楓」、葉が小さめで手のひらのような形をしており、深い切れ込みがあるものを「紅葉」と呼びます。
「かえで」という名前は、葉の形が蛙の手に似ていることから付けられました。こうした紅葉の名前からは、古来より日本人が自然の美しさに感銘を受け、独自の表現を生み出してきた歴史を垣間見ることができるでしょう。
おはぎ、ぼたもち
まずはじめに簡単にご説明いたしますと、「おはぎ」と「ぼたもち」は、基本的に同じ食べ物です。
違うのは、食べる時期が違うだけ。「おはぎ」は、萩の花が咲く秋の彼岸でたべます。
一方の「ぼたもち」は牡丹の季節、春の彼岸で食べます。日本では昔から「赤」は魔除けの効果があるとされていました。小豆はその代表格で、赤飯にしたり様々な祭事につかわれています。
また、米は五穀豊穣の象徴ですので、小豆と米をあわせた「ぼたもち」や「おはぎ」は祭事に欠かせない存在であったことでしょう。
四季は、古くから日本の文化に関係していました。
「おはぎ」と「ぼたもち」の呼び方も四季が関係していると言われております。
「おはぎ」は、秋の花として知られている萩の花に「おはぎ」が似ていることから”萩餅”と呼ばれていたのがいつしか「おはぎ」へと変化しました。
また、春の花として知られている牡丹の花に似ていることから”牡丹餅”と呼ばれていたものがいつしか「ぼたもち」と呼ばれるようになったと言われております。
また、地域によっての面白いお話もあります。
粒あんを「ぼたもち」、こし餡を「おはぎ」と呼ぶところもあれば、春秋ともに「おはぎ」で統一しているところ。原材料の違いとして、もち米を主とするものを「ぼたもち」と呼び、うるち米を主とするものを「おはぎ」と呼ぶところ、餡をまぶしたものが「ぼたもち」できな粉をまぶしたものが「おはぎ」と呼ぶところなど、地域によって実にさまざまな定義が入り乱れているところもあります。
さらに、お茶請けとしていただく地域や夕食の主食として「おはぎ」を召し上がる地域もあります。
特急、急行
特急とは「特別急行列車」の略称で「急行」よりもさらに速い列車です。
特急は大きな駅にしか停車せず、座席などの車内設備も他の列車より高級です。このため、通常の運賃に加えて「特急料金」が必要です。特急料金は指定席の場合と自由席の場合とで少し違います。ちなみに、新幹線も特急の一つです。
急行も大きな駅にしか止まりませんが、特急よりは多くの駅に止まります。通常の運賃に加えて「急行料金」が必要です。
細菌、ウイルス
ウイルスと細菌は全くの別物です。
細菌は生物ですが、ウイルスは生物とは言い切ることができず、生物と非生物の中間的な存在です。
ウイルスと細菌の違いの一つが、細胞かどうかです。
細菌は単細胞の生物であり、細胞分裂により増殖します。基本的には、栄養素さえあれば、自身のみで増殖できます。
一方、ウイルスは生物の細胞に感染する複合体で、細胞ではありません。ウイルスは生物の細胞に入り、その中で細胞の機能や構造に依存して増殖します。
さらに大きさ、増殖方法、治療方法の違いについても説明します。
【大きさ】
・細菌
細菌は細胞を持ち、自己複製能力を持った微生物です。一つの細胞しか無いので単細胞生物です。
大きさは、通常【μm(マイクロメートル)】が用いられます。細菌は光学顕微鏡で見ることができます。
例)ブドウ球菌は、直径約0.8~1.0μmの球状
・ウイルス
ウイルスは、蛋白質の外殻、内部に遺伝子(DNA、RNA)を持っただけの単純な構造の微生物です。
細菌のように栄養を摂取してエネルギーを生産するような生命活動は行いません。
大きさは、細菌よりもはるかに小さく、μmの更に1/1000の単位【nm(ナノメートル)】が用いられます。ウイルスを見るには電子顕微鏡が必要です。
細胞を宿主にするため、ウイルスがより小さいのは当然です。
例)ノロウイルスは、直径約30nm
【増殖】
・細菌
糖などの栄養と水があり、適切な環境のもとでは、生きた細胞がなくても自分自身で増殖できます。
・ウイルス
たとえ栄養と水があったとしても、細菌とは異なり、ウイルス単独では生存できません。ウイルスは、自分自身で増殖する能力が無く、生きた細胞の中でしか増殖できませんので、他の生物を宿主にして自己を複製することでのみ増殖します。
ウイルスが感染した細胞は、ウイルスが増殖して多量のウイルスが細胞外に出てくるため死滅します。そして、その増殖したウイルスがまた他の細胞に入り込んで増殖を続けます。そのため、宿主の細胞が次々と死滅してゆくことで生物は耐えることができずに死亡に至るわけです。
すなわち、ウイルスにとって、他の個体へ感染させ続けることが生き残るための必須条件です。感染力はウイルスにより異なります。
【治療法】
・ 細菌
例外はありますが、一般的にペニシリンなどの抗生物質(細菌の細胞などを攻撃することができる薬)が有効です。
抗生物質は、多細胞生物である生物が真核細胞(遺伝子が膜で覆われている)であるのに対し、細菌が原核細胞(遺伝子が膜で覆われていない)であるため、その異なる性質を利用して細菌にだけに効くようにした薬です。
・ウイルス
抗生物質は効力はありません。一部インフルエンザウイルスなどに有効な抗ウイルス剤(ウイルスの増殖を抑制する薬)があります。
ワクチンは、無毒化したウイルスを体内に入れて免疫力を高め、実際に感染したときに急激にウイルスが増殖することを抑えます。