日本における高級外車のイメージは色々ありますが、一番最初に多くの人が思い浮かべるのはメルセデス・ベンツではないでしょうか。
そんなメルセデス・ベンツ(以下ベンツ)のラインナップであるAクラスとBクラスの生産が、2024年をもって終了するとの情報があります。
今回は、生産終了の真偽を確認するとともに、あらためてAクラス、Bクラスってどんな車なのかの再確認と限定車について、今後のベンツの動向を予想していきます。
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A、Bクラスは2024年に生産終了するのか?
ドイツの商業経済紙ハンデルスブラット(Handelsblatt)の報道によると、メルセデス・ベンツAクラス、Bクラスは2025年に生産を終了するとされ、ベンツの内部情報として、A、Bクラスを現行モデルを最後に廃止する決定がなされたと報じています。
残念ながら、生産終了するのは事実のようですが、2022年から言われていることでもあるので、実際には2024年には終了しない可能性もあります。
また、ベンツのラインナップで人気のGシリーズも、A、Bクラスよりも前に生産終了が報じられましたが、未だに新車が販売されているのを加味すると、まだまだ新車として購入できるのではないかと予想されます。
ただ、Gクラスは価格帯や購買層が違うため、今回報じられたA、Bクラスも同じとはいかないかもしれません。
いつまでも新車が買えると安心していると、本当に2024年に生産終了する場合も・・・。
2024年に生産終了するとなると、ギリギリまで新車予約できる訳ではなく、それよりも前に受けられなくなりますので、新しく新車の購入を検討されている方は、正規販売店に確認した方が間違い無いでしょう。
Aクラス限定車について
〈photo by Mercedes benz〉
ベンツはベンツ2024年2月13日に、AMG『A45 S 4MATIC +』に、欧州で「リミテッド・エディション」を設定すると発表しました。
この「リミテッド・エディション」のボディーカラーは、【GTR】でも採用されている「AMGグリーンヘル・マグノ」で塗装されます。(グリーンヘルは、ドイツにあるサーキット、ニュルブルクリンクの愛称)
このボディーカラーはこれまで、コンパクトクラスには設定がありませんでしたが、今回の「リミテッド・エディション」で初設定となります。
ドアには「45S」のロゴが大きくあしらわれており、足元には19インチのマットブラック塗装された鍛造ホイールが装着。
心臓部であるエンジンは、「M139」。直噴2.0リットル直列4気筒のガソリンターボエンジン。
低回転域でのレスポンスと高回転域での高いパワーが特徴で、低回転でも高トルクが得られながらも、レスポンスに優れた仕様です。
「M139」エンジンは、ベンツのさまざまな新技術により前述の特徴となっており、最大出力421hp/6,750pm
最大トルク51kgm/5,000〜5,250rpm獲得し、0〜100km/hは3.9秒、最高時速は270km/hの出力という高性能な仕様となっています。
こんなにワクワクする限定車ですが、残念ながら日本での発売は未定なんです。(そ、そんな!!)
Aクラスってどんな車?
Aクラスは、ベンツの中で最も小型な5ドアハッチバック車です。
日本では1998年に1,600ccのA160が販売されました。
ベンツの中でも低価格帯なので、人気のあるクラスです。
ハッチバック車ですが、1〜2代目まではトールワゴン扱いのため、見た目は今のBクラスに似ています。
初代は1997年に登場しましたが、構造上の問題から静的重心がやや高くなってしまい、メディアが行った走行テストでは2回のレーンチェンジをおこなう障害物緊急回避テストで、転倒してしまう恐れが発覚してしまいました。
そのため、販売開始早々にリコールが実施され、サスペンションセッティングとタイヤサイズの見直し、ASRを標準装備することによるブレーキの4輪個別制御をすることで、速度と姿勢を抑える方法を取りました。
出だしは何ともお粗末なスタートですね。
今販売されている現行モデルは4代目となり、2018年から販売されています。(キャッチコピーは、「新しい時代に、新しい相棒」)
エンジンは3代目からダウンサイズ1.4リッター直列4気筒直噴ターボエンジンであるM282エンジンが搭載されています。
また、2019年に日本仕様のAクラスでは初のクリーンディーゼルモデルの「A200d」が、同年7月にセダンタイプが発表されました。
Bクラスってどんな車?
Bクラスは、Aクラスとプラットフォームを共有しており、コンパクトとミニバンの魅力を両立した車種です。
ボディサイズはAクラスと変わりませんが、より広い室内空間を確保し、スポーティさと実用性を融合させた点が特徴となっています。
Bクラスは2006年に日本正規輸入販売が開始されました。
現行モデルである3代目は、フォルム自体はキープコンセプトでありながら、フロント部分のデザインは先代と大きく変更されました。
オグロメジロザメをモチーフにしたCLS(C 257)にとても似たデザインとなっています
B180とB200のガソリン仕様と、B200dとB220dのディーゼル仕様の2種類がラインナップされています。
今後のベンツについての予想
コンパクトカーに対する姿勢
小型で比較的低価格なA・Bクラスの廃止は、EVモデルの拡大と収益性の高い高級車に注力していく方針を反映したものです。
しかしながら、コンパクト市場から完全撤退する訳ではなく、将来的にはCLA(Aクラスをベースにした4ドアクーペ)、GLA(AクラスのクロスオーバーSUV)、GLB(高級SUV)の後継車を中心に生産をおこなう意向のようです。
これらの後継車種は、現行のMFAプラットフォームから新開発のMMAプラットフォームに切り替える予定で、MMAプラットフォームはEVモデルの両方に対応するように開発され、新しいオペレーティングシステムを導入する予定だとベンツの最高技術責任者(CTO)であるマルクス・シェーファー氏は語っています。
ベンツの今後のEVについて
メルセデスの電気自動車に安心してお乗りいただくには理由があります。
ガソリンか、電気か。世界が生まれ変わろうとする今、その変化の中心で役割を果たすことが、自動車を発明した
企業の責任です。上質な運転感覚や安全性能など、メルセデスならではの価値に加えて、電動パワートレインとデジタル技術が出会って生まれる、この時代にしか生み出せない豊かさを次々と。人間にとってのクルマの新しい価値を、メルセデスの電気自動車で体感してください。
私たちは皆様に支持される限り、2030年までに100%電気自動車へ移行することを目指します。
2039年には、全ての新車において、バリュー・チェーンのあらゆる段階でカーボンニュートラルを実現しようとしています。(一部抜粋)
メルセデス・ベンツ日本オフィシャルサイト
オフィシャルサイトによると、実現できれば遅くとも2030年以降はベンツのガソリンエンジン車が買えなくなってしまうようです。
では、今後絶対にベンツのエンジン車が乗れなく無くなるかといえば、そうでもなさそうだ。
EVにはさまざまな課題があり、リチウムイオンバッテリーやモーターを作る時の環境負荷や、寒い地域でのバッテリー性能ダウンなど、まだまだ問題は山積みです。
本国ドイツ経済の問題も絡んでくるので、2039年でも100%移行は難しいのではないでしょうか。
ただ、ベンツにおけるEVのラインナップは、今後も展開されていくと思います。
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まとめ
いかがでしたか。
2024年いっぱいでA・Bクラスの生産終了は間違いない情報でしたが、実際はそれ以降の販売も今までの動きからあり得ると睨んでいます。
また、限定のリミテッド・エディションも日本で発売されることを期待するファンも多いのでは無いでしょうか。
EVについては様々な意見がありますが、良い方向に向かってくれることを祈りましょう。